2012年10月21日日曜日

来週の戦略

①ドル円上昇。しかし、2σまで到達しているため、来週は円買いとなると予想。ドル<円。
②ユーロドル下落。1.28-1.317のボックスとなっており、下落基調は続くと予想。つまり、ドル買い。ユーロ<ドル。
③ユーロ円は、スパイクを形成しており、下落と予想。また、週足のレジスタンスラインで上値を抑えられている。来週は円買い。ユーロ<円。

よって、①ドル<円、②ユーロ<ドルより、ユーロ<<円となる。これは、③ユーロ<円と矛盾しない。
よって、来週はユーロ円ショート目線で攻めたい。

[要約]
ユーロ円のストップは、104.145円よりも上に置くこと。
ストップ損失2%のポジションで、週明けにショート。
週足の三角持ち合いを下にブレイクしたら、追加でショート。

現在、ユーロドルショートを保持している。
ボックス下限の1.28辺りで利食いする。そして、ボックス下抜けで、新たにショート作成。

2012年10月16日火曜日

通信線路H24-1Q4(2)(ⅱ)

[光ファイバの損失特性など]
A 物質中の分子密度の揺らぎは、物質の固化温度に比例して増大することから、低融点の材料を用いて光ファイバを製造することにより分子密度の揺らぎを少なくすることができる。分子密度の揺らぎによる散乱は波長の4乗に反比例2乗に比例し、この散乱はレイリー散乱といわれる。

B 石英系光ファイバの損失は、波長が短くなるとSiO2の電子のバンド間遷移による紫外吸収吸収損失が主な要因となり、波長が長くなると赤外のSiO2の分子振動による赤外吸収レイリー散乱が主な要因となる。

C 伝送システムで使用される光ファイバに曲がりが生ずると、コアとクラッドの境界に入射する光の角度が臨界角より小さくなるため全反射されず、一部の光が外へ放射される場合がある。この放射された漏れ光が損失となり、一般に、曲げ損失といわれる。ただし、入射角及び臨界角は、コアとクラッドの境界面の法線と光のなす角度をいう(正しい)。

通信線路H24-1Q3(2)(ⅰ)

[分散制御光ファイバについて]
① 石英系SM光ファイバは、一般に、低分散領域が1.31[μm]近傍に、低損失領域が1.55[μm]近傍にある。1.55[μm]近傍で零分散を実現するには、比屈折率差と構造分散パラメータを大きくすることにより、構造分散を大きくし、材料分散と相殺させる方法がある(正しい)。

② 分散フラット光ファイバは、材料分散と符号の反転した構造分散を形成することにより実現でき、一般に、材料分散は波長に対して急な勾配を持っているため、構造分散パラメータが波長に対して平坦でない特性を持った構造となるものが用いられる。

③ 1.31[μm]近傍で零分散となる光ファイバを用いて1.55μm帯の伝送を行うと、損失よりも分散が中継間隔を制限する主要因となる。中継間隔を延長するためには、1.55μm帯で符号が逆の分散特性を持つ光ファイバを接続して分散を相殺する方法がある(正しい)。

④ WDM方式に分散シフト光ファイバを用いると、四光波混合の影響が問題になることがある。解決策としては、信号光の周波数間隔を不均等に配置する方法、伝送帯域における分散を零にしないで四光波混合の発生しにくい範囲で分散を小さくしたノンゼロ分散シフト光ファイバを用いる方法などがある(正しい)。
[四光波混合]
 光ファイバで分散がゼロとなる波長近辺で,光信号が干渉して本来の光信号の近辺に光信号が発生することをいう。

2012年10月9日火曜日

通信線路H22-2Q4(2)(ⅲ)

[光測定に用いる光源の特徴など]
A LED光源は、LD光源と比較して、発生光は、低コヒーレンス性であり、戻り光による影響を受けにくく出力変動が小さい特徴がある(正しい)。

B LD光源は、LED光源と比較して、発生光のスペクトル幅が狭く、温度変化によって光出力が変動しやすい特徴がある(正しい)。
・LDは、温度変化の影響を強く受ける

C LD光源は、LED光源と比較して、光出力レベルが大きいので長距離の光ファイバの光損失測定に適している(正しい)。

通信線路H22-2Q4(2)(ⅱ)

[光パワーメータの機能、特徴などについて]
① 光電変換型光パワーメータは、一般的な光電変換素子をレーザのパワー測定に適用したもので、熱変換型光パワーメータと比較して、検出感度は低い高いが可搬性が良く悪いため現場作業で用いるのに向いているには不向きである

② 熱変換型光パワーメータは、一般に、測定値の正確性が高いことから標準パワーメータとして用いられるが、光電変換型光パワーメータと比較して、外部温度の変化に影響を受けやすい(正しい)。

③ 光ファイバ通信用の高性能な光パワーメータには、高い測定角度、狭い広い測定ダイナミックレンジ、高速測定、高偏光依存性などの機能や性能が求められる。

④ ホトダイオード(PD)を受光部に用いている光パワーメータは、PDに波長依存性があるないため、一般に、測定字の値を補正する必要があるない

通信線路H22-2Q4(2)(ⅰ)

[光パルス試験器(OTDR)について]
① OTDRは、光パルスを光ファイバに入射したときに、光ファイバ内で生ずる反射や散乱による戻り光を測定することによって、光ファイバの距離、損失値及び破断点の位置を特定することができる(正しい)。
・フレネル反射やレイリー散乱

② OTDRの測定波形は、一般に、横軸に距離、縦軸に損失が表示され、光ファイバの近端及び遠端並びに光コネクタで接続された場所は、フレネル反射が観測される(正しい)。

③ 光パルスは、光カプラを通して被測定光ファイバに入射され、反射やレイリー散乱によって戻ってきた光は、光カプラを通じてAPDに入射される(正しい)。

④ パルス幅100[ns]で接続点、接続損失などを測定するとき、接続点間の距離が短いために判別が困難な場合は、パルス幅を1[μs]のように、より小さく大きくすることで測定することができる。
・パルス幅広い→遠距離でも測定可能だが、精度低い
・パルス幅狭い→精度高いが、遠距離は測定不能

通信線路H22-2Q4(1)

[光ファイバの伝送特性の測定技術について]
 光ファイバの伝送特性を示す主要なパラメータは、損失、伝送帯域、波長分散などであり、特に長距離伝送システムでは、偏波モード分散などの偏波依存特性を知ることが重要である。
 光ファイバの損失特性の測定は、光の減衰量を直接測定する方法と、光パルスを入射したときに発生する後方散乱光強度の距離特性から測定する方法に分類される。
 光の減衰量を直接測定する方法としては、カットバック法と挿入損失法があり、カットバック法は、主に製品検査など厳密な測定時に用いられ、測定誤差を少なくするには、光の入射時に励振される漏洩光がカットバック長で十分に減衰している必要がある。また、マルチモード光ファイバの光損失は、励振モード分布に大きく依存して変化する。
 挿入損失法は、光ファイバを切断せずに測定できるため、カットバック法を適用することが難しい布設工事後の伝送路の光損失を測定する場合などに用いられる。
 一方、光ファイバの伝送帯域は、モード分散、構造分散、材料分散などによって決定され、マルチモード光ファイバにおける伝送帯域測定法には、変調信号光を用いた周波数領域における方法と光パルスの時間領域の波形ひずみから測定する方法などがある。

励振とは、小さな振幅の刺激によって、大きな振幅の振動が引き起こされることをいう。

通信線路H22-2Q2(2)(ⅳ)

[光ファイバの構造パラメータについて]
① 光ファイバの構造を決定するパラメータは、マルチモード光ファイバの場合は、モードフィールド直コア径、外径、開口数(NA)及び屈折率分布であり、シングルモード光ファイバの場合は、コアモードフィールド直径、モードフィールド偏心量、外径及び遮断波長である。
・外径とは、クラッド径をいう。
・シングルモード光ファイバ → モードフィールド
・屈折率分布 → SI(ステップインデックス)形、GI(グレーディッドインデックス)形

② モードフィールド直径とは、光ファイバの径方向の光強度分布がポアソンガウス分布で近似できるとき、光強度が最大値に対して1/e^2(eは自然対数の底)となるところの直径をいう。

③ モードフィールド偏心量は、モードフィールド中心とクラッド中心との距離をいい、モードフィールドの中心とコアの中心は実質的には同じ場所にならないなるので、モードフィールド偏心量は、コア径とクラッド径の差として測定されない
・モードフィールド中心とは、シングルモード光ファイバのL01モードの電界分布の中心をいう。
・クラッド中心とは、クラッド表面を最もよく近似する円の中心をいう。

④ カットオフ波長とは、高次のモードを遮断する波長であり、例えば1.3[μm]で使用するシングルモード光ファイバにおいてはカットオフ波長は1.3[μm]よりも短くなければならない。カットオフ波長より長い波長領域ではシングルモードとなることが保証されるが、逆に短い波長領域ではマルチモードとなってしまう(正しい)。

2012年10月8日月曜日

通信線路H22-2Q2(2)(ⅲ)

[光ファイバの分散特性などについて]
① 材料分散は、光ファイバ材料の屈折率が波長に依存する特性を持っていることに起因する分散である、。材料分散の単位としては、一般に、[ps/nm/km]が用いられ、例えば、10[ps/nm/km]とは、スペクトル幅1[nm]の光が110[km]伝搬したとき、パルス幅が10[ps]広がることを意味する。
・[ps/nm/km]とは、、波長が1[nm]異なるふたつの単色光を1[km] 伝搬させたときの伝搬時間の差[ps]ともいえる。

② シングルモード光ファイバにおいて、光ファイバの構造に起因する分散を構造分散という。一般に、伝搬する光はコアだけでなくクラッドにまで光が染み出しているため、光の伝搬速度はコアのみを伝搬する速度とは異なり、伝搬する光の伝搬速度は電磁界分布の違いによって変化する(正しい)。

③ シングルモード光ファイバにおいては、その軸対称性のため直交する2方向に偏波した二つのモードが存在する。光ファイバのコアが理想的な真円でない、又は材料が均質でないことにより、これら二つのモード間に群遅延差を生ずるが、これを導波路偏波モード分散という。
・導波路分散とは、構造分散のこと。

④  分散は、大きい順にモード分散、材料分散、構造分散構造分散、材料分散である。マルチモード光ファイバにおいてはモード分散と構造分散そして材料分散が、シングルモード光ファイバにおいては構造分散と材料分散が、分散の大きさを決定する主な要因である。
・もう在庫がないよ!(モード分散、材料分散、構造分散

通信線路H22-2Q2(2)(ⅰ)

[光ファイバの損失など]
① 石英ガラスの吸収損失には、紫外吸収、赤外吸収などがある。紫外吸収はSiO2の電子のバンド間遷移による吸収であり、赤外吸収はSiO2などの分子の振動による吸収である。

② 光ファイバの製造時の高温状態時には密度の揺らぎ、すなわち屈折率の揺らぎが生ずるが、これが光ファイバに残留し、フレネル反射レイリー散乱が起こる原因となる。フレネル反射レイリー散乱は波長の4乗に反比例するため光の波長が長くなるほど小さくなる。

③ 石英ガラス系のガラス内の不純物である水酸イオンによって生ずる光の損失は、波長0.94[μm]、1.24[μm]、1.38[μm]などにピークがある。

④ マイクロベンディングロスは、光ファイバに側面から不均一な圧力が加わって、光ファイバの軸がわずかに(数μm程度)曲がるために発生する損失をいう。また、光ファイバを曲げたときに生ずる損失は、曲げ損失又はマクロベンディングロスといわれる。

通信線路H22-2Q2(2)(ⅱ)

[光ファイバ伝送における非線形現象などについて]
A 高強度の短光パルスが光ファイバに入射されると、光の電界で光ファイバ物質中の電子・の軌道が変化することによって屈折率が変化する現象は、ラマン光カー効果といわれる。
・ラマン効果とは、物質に光を入射したとき、散乱された光の中に入射された光の波長と異なる波長の光が含まれる現象をいう。

B 光パルス自身が誘起した屈折率変化により、その位相が急激に変化する現象は自己位相変調といわれ、光パルスは周波数変化(チャーピング)を伴う(正しい)。

C 二つの異なる波長の光信号を光ファイバに入射したとき、一方の光信号の強度変化によって生ずる屈折率変化により他方の光信号の位相変化が生ずる現象は、相互位相変調といわれる(正しい)。

通信線路H22-2Q1(2)(ⅱ)

[伝送系のひずみの種類、特徴など]
A 減衰ひずみは、伝送系の減衰量が周波数によって異なるために生ずるひずみであり、音声回線においては、その安定度を低下させるものである(正しい)。

B 位相ひずみは、伝送系の位相量が周波数に対して比例関係にないあるために生ずるひずみであり、群伝搬時間が周波数により異なるために生ずることから、遅延ひずみともいわれ、データ伝送などにおいて大きな影響を及ぼす。

C 非直線ひずみは、伝送系の入力と出力とが比例関係にないために生ずるひずみであり、波形ひずみの原因となる。搬送多重回線においては、非直線ひずみによる高調波及び混変調波の発生により、ある通話路からほかの通話路への漏話及び雑音の原因となる(正しい)。

通信線路H22-2Q1(2)(ⅰ)

[高周波領域における電気的特性について]
① 導体系では、周波数が高くなるに従って抵抗及び内部インダクタンスに変化が生ずる。これは、導体内部において、周波数が高くなるにつれて各部の電流が互いに作用を及ぼしあうことで電流分布が変化した結果であり、一般に、電気的特性として抵抗は増加し、内部インダクタンスは緩やかに減少する(正しい)。
・白い巨塔の東教授こと、東貞蔵(抗は加)

・インゲン(インダクタンスは少)



② 近接して平行に並んでいる2本の導体に電流が流れたとき、それぞれの電流が同一方向であると電流が外側に押しやられ、反対方向であると内側に引き合うことで2本の導体の電流密度が変化する現象が生ずる。この現象は高周波において顕著となり、一般に、近接効果といわれる(正しい)。
・高周波になるほど、電流の流れる箇所が小さくなり(電流の通路が狭くなり)、したがって、抵抗は増加する

③ 漏れコンダクタンスは、心線間の絶縁物を通して流れる電流の割合を示し、漏れコンダクタンスが大きい小さいほど漏洩する電流が大きく、一般的な平衡対ケーブルでは、周波数が高くなると急激に小さくなる。

④ 高周波では導体系の抵抗だけでなく、周囲の金属体中に誘起する渦電流によって電力損失を生ずることがあり、主なものにカッド損などがある(正しい)。


通信線路H24-1Q4(2)(ⅲ)

[光ファイバの損失測定法などについて]
① OTDRによる測定において光ファイバ長Lは、送信した光パルス信号が戻ってくるまでの時間をτ、光ファイバ中の光速をνとすると、L = τν/22τνで算出することができる。

② カットバック法は、被測定光ファイバからの出射光パワーをパワーメータで測定後、光源側の接続はそのままの状態で被測定光ファイバを光源側からカットバック長で切断し、切断位置での光パワーを測定するもので、被測定光ファイバの単位長当たりの伝送損失は、測定した光パワーの差分を被測定光ファイバ長で除することにより求めることができる(正しい)。
・カットバック法は、切断の必要があるものの、非常に高精度の測定が可能。

③ 挿入損失法は、基本的にカットバック法と同じ試験装置で測定が可能であり、光ファイバを切断することなく測定できるため、カットバック法と比較すると、精度は低いして高精度な測定ができる
・挿入損失法は、精度は劣るものの、切断の必要がない。

④ OTDRによる接続損失の測定において、光ファイバごとの減衰量透過係数のばらつきを補償するため、光ファイバの近端側から光パルスを入射して測定したデータと、遠端側から入射して測定したデータの平均をとる手法が用いられる。

通信線路H24-1Q4(1)

[光パルス試験器(OTDR)の機能、特徴など]
 OTDRの測定原理は、パルス発生器で発生した電気パルスをLDにて光パルスに変換後、光カプラを通して被測定光ファイバに入射すると、被測定光ファイバ中を伝搬した光の一部がフレネル反射やレイリー散乱によって入射端に戻ってくることを利用しており、この戻ってきた光信号を光カプラを介してAPDで電気信号に変換することにより光ファイバの特性などを測定するものである。一般に、入射端に戻ってくる光信号は微弱なため、計測に際しては繰り返し測定して得られた値を平均化する処理を行う。
 被測定光ファイバの距離は、実際に光ファイバ中を伝搬する光信号の速度と、光信号が入射端まで戻ってくるまでの経過時間から求められ、光ファイバ中を伝搬する光の速度は光ファイバの群屈折率により定まる。
 OTDRでは、光ファイバの伝送損失、光コネクタ接続点及び融着接続点の接続損失、光コネクタ部の反射減衰量などが測定できる。伝送損失は測定データから直線近似法の最小2乗法で、接続損失はフレネル反射点前後の伝送損失の差分から求めることができる。
 OTDRの測定におけるデッドゾーンには、反射測定(フレネル反射)デッドゾーン及び損失測定(後方散乱光)デッドゾーンの2種類がある。反射測定デッドゾーンとはフレネル反射のピークレベルから1.5[dB]での幅をいい、損失測定デッドゾーンとは光コネクタ接続箇所からフレネル反射の影響による応答波形で、真値から±0.5[dB]以下のレベルの箇所までの接続損失などが測定できない幅をいう。

H24-1Q1(3)(ⅰ)

[石英系光ファイバの分散について]
① 光ファイバの材料であるガラスの屈折率が光の周波数によりわずかながら異なるため、光ファイバ中を伝搬する光パルスの幅が広まる狭まる現象は分散といわれる。

② 光ファイバ中での分散には、材料分散、構造分散、モード分散及び偏波モード分散の四つがあり、このうち材料分散と構造分散の和は波長分散といわれる(正しい)。

③ マルチモード光ファイバにおいては、光ファイバ中を伝搬する各モードの伝搬速度が等しい異なるため、隣接するパルス間隔をあまり小さくできない。

④ マルチシングルモード光ファイバのゼロ分散波長や分散スロープを制御して製作された光ファイバは、総称して分散制御光ファイバといわれる。
・分散制御光ファイバ:シングルモードが対象
低分散1.31μm
低損失1.55μm
  ・分散シフト光ファイバ:ゼロ分散波長を1.31μmから1.55μmにシフトさせた光ファイバ
  ・分散補償光ファイバ:既存の1.31μmゼロ分散光ファイバを使用して、1.55μmの通信光を伝送したい場合、増加した波長分散を補償するための光ファイバ

H24-1Q1(2)(ⅱ)

[メタリック伝送路などにおける雑音及びひずみについて]
A 増幅器などにおいて、導体中の自由電子の熱的じょう乱運動により発生する雑音はインパルス性雑音といわれる。インパルス性雑音を避けることは原理的に不可能であり、全周波数に対して一様に分布していることから白色雑音ともいわれる。
・熱雑音=白色雑音(ホワイトノイズ)

B 伝送系の減衰量が周波数に対して一定でないために生ずるひずみは、減衰ひずみといわれる。音声回線において、特定の周波数で減衰量が特に少ないと、その周波数において鳴音が発生しやすくなる(正しい)。

C 伝送系の入力と出力が比例関係にないために生ずるひずみは、非直線ひずみといわれ、波形ひずみの原因となる(正しい)。

H24-1Q1(2)(ⅰ)

[メタリック伝送路における漏話など]
① 漏話を生じさせる側の回線は誘導回線、漏話を受ける側の回線は被誘導回線といわれ、被誘導回線において、誘導回線の送端側に生ずる漏話は近端漏話、誘導回線の受端側に生ずる漏話は遠端漏話といわれる(正しい)。

② 電結合による漏話は誘導回線のインピーダンスに比例し、電磁結合による漏話は誘導回線のインピーダンスに反比例する(正しい)。
・周波数と特性インピーダンスは反比例
周波→特性インピーダンス高い→電結合が支配的
ロシアの害者(覚え方)
・高周波→特性インピーダンス低い→電磁結合が支配的

③ 平衡対ケーブルの場合、一般に、誘導回線と被誘導回線のインピーダンスは等しいので、特性インピーダンスが高くなる低周波では静電結合による漏話が支配的であるが、特性インピーダンスが低くなる高周波では電磁結合による漏話も考慮する必要がある(正しい)。

④ 漏話減衰量は、誘導回線の送端電力と、被誘導回線の漏話電力(漏話量)の比の対数で表され、漏話電力が大きいほど漏話減衰量は小さく大きく、漏話電力が小さいほど漏話減衰量は大きい小さい
・電力=V×I
http://tough-swingfx.blogspot.jp/2012/10/h21-1q12_6.html

線路設備H21-2Q3(1)

[線路設備の安全作業など]
 線路設備は、ほとんどが屋外に設置されており、保守、点検などの作業は、屋外で行われる場合が多い。このため、危険を伴う作業が多く、特別の注意が必要となる。
 線路設備の保守、点検作業を行う際においては、重要な事項として、マンホールなどの地下設備へ入る前に酸素濃度及び硫化水素濃度を測定する必要がある。酸素濃度が18[%]未満であったり、硫化水素濃度が10[ppm]より高い場合は人体に悪影響を与えるため、酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習を終了した酸素欠乏危険作業主任者の指導のもと、十分に喚気し、酸素濃度及び硫化水素濃度を測定して、安全を確認した後、保守、点検などの作業を行う。
 また、電柱などの高所における保守、点検作業では、ヘルメット及び安全帯の着用が必要であり、高所作業車を使用する場合は、作業床の高さが2[m]以上10[m]未満にあっては、高所作業車運転特別教育、作業床の高さが10[m]以上にあっては、高所作業車運転技能講習を受ける必要がある。
・作業床

線路設備H23-1Q3(2)(ⅰ)

[労働安全衛生法に定める内容など]
① 高所作業車を使用して行う作業は、作業床の高さが2[m]以上10[m]未満の場合には高所作業車運転特別教育を受けた者、10[m]以上の場合には高所作業車運転技能講習を終了した者により実施されなければならない(正しい)

② 電柱における登り幅とは、架設物を取り付けない空間であり、安全に電柱昇降したり、作業するために設けられた空間である(正しい)

③ つり足場などの足場の組立て等作業主任者は、足場の組立て等の技能講習を終了した特別教育を受けた者のうちから、選任されなければならない。

④ 高さ2[m]以上で保守作業を行う場合、墜落により危険を及ぼすおそれがあるときは、作業床を設けなければならない。作業床を設けることができないときは安全帯を使用するなど、作業者の安全を確保しなければならない(正しい)

線路設備H23-1Q2(2)(ⅲ)

[橋梁添架設備の腐食など]
① 海岸地域では、橋梁添架設備の腐食が多く発生しやすく、その補修には塗装による方法が採られている。橋梁添架設備の塗装替えには、一般に、細部まで十分に塗装ができていないといった問題がある(正しい)

② 塗装替えに伴い塗装の耐久性については、素地調整(ケレン)の程度、塗り重ね回数、塗料の種類などが直接影響を及ぼすが、施工時の品質管理の良し悪しにより左右される度合いが大きいといわれる(正しい)

③ 半割管を用いた橋梁添架管路の腐食補修は、腐食管を撤去した後にの上から半割管を装着する工法であるため、ケーブルを布設替えすることがなく、簡易に補修できる方法である。

④ 半割管を用いたケーブル引上げ管の腐食補修は、腐食した引上げ管路を撤去した後に半割管を装着する工法であるため、ケーブルを布設替えすることがなく、簡易に補修できる方法である(正しい)

線路設備H23-1Q1(1)

[光ファイバの接続方法]
 光ファイバの接続方法は、利用形態や環境に応じて多様な方法が実用化されており、一般に、融着接続、メカニカルスプライス及びコネクタ接続の3種類に分類される。
 融着接続は、光ファイバ端面を溶解して接続する方法で溶解には幾つかの手段があり、一般に、接続の容易さ、信頼性、経済性などの面からアーク放電による溶解が用いられている。また、光ファイバの融着接続部において、光ファイバ心線の被覆は完全に除去されており、機械的強度が低下しているため、一般に、熱収縮チューブにより被覆除去部を覆う補強方法が用いられている。
 メカニカルスプライスは、V溝などを形成した接続部品を用いて機械的に光ファイバを把持する接続方法である。メカニカルスプライスは、一般に、屈折率が石英系ガラスとほぼ同じ液体又はジェル状の屈折率整合剤を接続部品の中に入れ、端面間の空気層を除去する方法が用いられている。
 コネクタ接続は、着脱が容易なコネクタを用いる方法で、一般に、フェルール型光コネクタが用いられている。単心光ファイバ用の光コネクタの場合、フェルールは、光ファイバのコアの中心を光コネクタの中心に設定するための部品であり、このフェルールどうしを、割りスリーブをガイドにして精度良く突合せ接続することができる。一方、多心光ファイバ用のMT光コネクタの場合、フェルールの突合せは、ガイドピンをガイドとしている。

2012年10月6日土曜日

10/1-10/5トレード結果

 ユーロドルの下降チャネルの上端付近1.289でポジショニング。
しかし、下値の堅さから、翌朝に1.2877で手仕舞い。0.0048%の利益。
 上昇を予見して、早々に手仕舞いした点は評価できる。

通信線路H21-1Q3(2)(ⅱ)

[光ファイバのコネクタ接続の特徴など]
A コネクタ端面の研磨は、光ファイバ端面の傷などを取り除き、接続損失を小さくするために行われる。直角に研磨する方法のほか、反射の影響を抑えるために、斜め研磨、球面研磨などの方法がある(正しい)。

B SM光ファイバをコネクタで接続する場合には、モードフィールドを整合させるためにフェルールどうしを弾性スリーブで整列、突き当てる方法が主流である。弾性スリーブとしては、一般に、フェルール外径よりわずかに小さい内径を有する割りスリーブが用いられている(正しい)。
・割りスリーブ
C コネクタ端面に付着したわずかな汚れにより大きな接続損失や反射が発生する場合がある。特に、高出力な光信号では、汚れに熱がこもり、焼き付けが発生する場合や、多重反射の影響で光ファイバが溶解する場合がある(正しい)。

通信線路H21-1Q3(2)(ⅰ)

[光ファイバ接続の種類と特徴について]
① メカニカルスプライスは、V溝などを形成した接続部品を用いて機械的に光ファイバを把持する接続技術である。対向する光ファイバの端面間に空気層が存在する可能性があるため、屈折率整合剤を用いて、空気層を除去する方法が広く使われている(正しい)。

② 融着接続において、光ファイバ端面を溶解する方法としては、接続の容易さ、信頼性、経済性などの面から、一般に、アーク放電が用いられている。融着接続では、1回の作業で多心の光ファイバを一括して接続することも可能である(正しい)。

③ SCコネクタは、MM光ファイバとSM光ファイバの両方に使用できる調心タイプのコネクタで、主に、ガラスフェルールにより高精度に加工されている。SCコネクタは、プラグをアダプタに挿入することにより固定されるスライドロック構造を有している。
・SCコネクタは、両方に使用可能であるものの、調心できない



④ MTコネクタは、4心、8心などのテープ光ファイバを一括して接続するコネクタであり、コネクタにガイドピンを挿入後、クランプスプリングで固定される構造を有している(正しい)。

通信線路H21-1Q2(1)

[光ファイバの構造、伝搬原理など]
 光ファイバは光をコアに閉じ込めて伝搬する導波原理で説明すると、全反射によるものとブラッグ反射によるものに大別される。
 全反射形光ファイバは、光が伝搬するコアと、その周辺を覆う同心円状のクラッドから構成されており、クラッドの屈折率は、コアの屈折率より小さい。全反射形光ファイバに入射した光は、コアとクラッドの境界面において全反射を繰り返しながら伝搬していく。
 全反射形光ファイバの一つである空孔アシスト光ファイバは、コアとクラッドをドーパントにより形成するとともに、クラッドの内部に空孔を設けて伝搬光のクラッドへの広がりを制限している。また、ブラッグ反射を用いた光ファイバとしては、コアを中空、クラッドを空孔付きガラスとしたホトニック・バンドギャップ光ファイバがある。
 一方、光ファイバは屈折率分布で分類すると2種類に大別される。一つは、コアとクラッドの間で屈折率が階段状に変化しているものであり、SI形光ファイバといわれ、もう一つは、コアの屈折率分布が緩やかに変化しているもので、GI形光ファイバといわれる。

・ブラッグ反射とは、所定の条件(ブラッグの条件)を満たす場合に、光が反射することをいう。よって、ホトニック・バンドギャップ光ファイバとは、ブラッグの条件を満たす光ファイバである。

通信線路H21-1Q1(2)(ⅱ)

A 図に示すように、非誘導回線Ⅱにおいて、誘導回線Ⅰの信号伝送方向と逆方向に生ずる漏話は近端漏話、誘導回線の信号伝送方向と同一方向に生ずる漏話は遠端漏話といわれる(正しい)。

B 図に示すように、それぞれ整合終端された誘導回線Ⅰ、被誘導回線Ⅱにおいて、漏話減衰量(単位を[dB]とする。)は、次式で定義される(正しい)。
  近端漏話減衰量 = 10 log10|V10I10/V20I20|
  遠端漏話減衰量 = 10 log10|V10I10/V21I21|

C 電磁結合によって生ずる漏話は、線路の特性インピーダンスに反比例し、静電結合によって生ずる漏話は、線路の特性インピーダンスに比例する(正しい)。
・周波数と特性インピーダンスは反比例
・低周波→特性インピーダンス高い→静電結合が支配的
・高周波→特性インピーダンス低い→電磁結合が支配的

通信線路H21-1Q1(1)

[メタリックケーブルを用いたアナログ伝送系における雑音及びひずみの種類と特徴]
 メタリックケーブルを用いたアナログ伝送系における雑音は、一般に、伝送系内部で発生する雑音と外部から侵入する雑音に分けられ、さらに、伝送系内部で発生する雑音は、信号を伝送していない場合でも存在する基本雑音と信号伝送に伴って発生する準漏話雑音とに分けることができる。
 基本雑音は、通話の有無と無関係であることから、信号レベルの低いところで問題となり、一般に、大きな妨害になるものは、増幅器で発生する雑音で、主な成分の一つは、周波数に対して一様に分布している熱雑音である。
 一方、伝送系の入力側に加えられた信号波形と出力側に現れる信号波形が異なる現象は、ひずみといわれる。
 位相ひずみは、伝送系の位相量が周波数に対して比例関係にないため、すなわち、群伝搬時間が周波数により異なるために生ずるひずみであり、伝送品質に影響を及ぼす。
・波長の周波数が高いほどに、伝搬速度は速くなる→群伝搬時間は短くなる

 また、非直線ひずみは、伝送系の入力と出力が比例関係にないために生ずるひずみであり、波形ひずみの原因となる。伝送路中の増幅器などの非直線ひずみによる高調波及び混変調波の発生は、雑音の原因となる。

2012年10月4日木曜日

線路設備H21-1Q2(2)(ⅲ)

[光ファイバの分散の種類、特性など]
① 波長が長くなるほど光ファイバ材料の屈折率は小さくなるため、伝搬速度が速くなる特性により生ずる分散は、材料分散といわれる。材料分散は、モード分散と同じように伝送帯域を制限する要因となる(正しい)。

② 光ファイバのコアとクラッドの屈折率差が小さい場合、光の一部がクラッドにしみ出すことにより生ずる分散は、構造分散といわれる。このしみ出しの割合は、波長が長くなるほど大きくなり、伝搬経路は長くなる(正しい)。

③ 構造分散材料分散よりも変更の容易な構造分散材料分散の値を変えることにより、ゼロ分散波長を1.3μm帯から1.55μm帯へ移した光ファイバは、1.55μmゼロ分散シフト光ファイバといわれる。

④ 光ファイバのコア形状が製造上などの理由により、わずかに楕円化している場合に、二つの直交偏波モード成分間に伝搬時間差を生ずることによる分散は、偏波モード分散といわれる(正しい)。

通信線路H21-1Q2(2)(ⅱ)

[光ファイバの光損失の特徴など]
A 吸収損失は、伝搬光が光ファイバ材料そのものにより吸収されて熱に変換される損失であり、一般に、ガラスが本来持っている紫外吸収や赤外吸収に起因する固有の吸収によるものと、ガラス内に含まれる不純物に起因する吸収によるものとがある(正しい)。

B 光ファイバは、製造時において、2,000[℃]程度の高温から20[℃]程度に冷却されるため、わずかな屈折率のゆらぎが生ずる。この屈折率のゆらぎによって生ずる光損失は、光の波長の4条に反比例2乗に比例する。
・これはレイリー散乱の説明である。

C 光ファイバどうしを接続する場合、コアを互いに正確に突き合わせることが重要であり、接続部において隙間が存在すると大きな反射が生ずる場合がある。この反射は、一般に、フレネル反射といわれる(正しい)。

通信線路H21-1Q1(2)(ⅲ)

[漏話の軽減方法などについて]
① 平衡対ケーブルの漏話は、任意の2対間の静電結合及び電磁結合によって生ずるが、音声回線の周波数が高周波である場合には、静電結合は微小な値であることから、静電結合による漏話の軽減方法を考慮する必要はない。
・周波数と特性インピーダンスは反比例
・低周波→特性インピーダンス高い→静電結合が支配的
・高周波→特性インピーダンス低い→電磁結合が支配的

② ケーブル内の各対の2本の導線を撚ることにより漏話は軽減でき、隣接する対どうしで撚りピッチを変える同一にすると、撚りピッチを同一にした変えた場合と比較して大きな軽減効果が得られる。

③ 信号の伝送方向(設備センタからユーザ方向又はユーザから設備センタ方向)ごとに心線をそれぞれ別々のケーブルに分けて収容しても、漏話妨害が遠端漏話と比較して大きい近端漏話を軽減する効果はあるない

④ 平衡対ケーブルにおける漏話減衰量は、高周波になるに従い、一般に、オクターブ当たり遠端漏話では6[dB]、近端漏話では4.5[dB]の減少傾向を示す。また、遠端漏話減衰量は、線路長が長くなるに従い増大するが、近端漏話減衰量は、線路長には無関係である(正しい)。

2012年10月3日水曜日

線路設備H21-2Q2(2)(ⅰ)

[架空構造物の安全率など]
A 安全率とは、荷重見積りの不確定性、応力計算の近似性、部材の不均一性、腐食摩耗や疲労作用などの不確定要素を考慮し、許容応力と設計荷重との関係を表す定める係数である。
・安全率=許容応力/設計荷重

B 電柱が倒壊しないためには、水平荷重による電柱への曲げモーメントに対し、地盤が十分な抵抗モーメントを有し、傾斜角が過大にならないことが必要である(正しい)。

C 「電気設備の技術水準の解釈」では、鉄筋コンクリート柱に対して、設計荷重の2.52.0倍の荷重を加えたとき、これに耐えることを求めている。

線路設備H21-2Q2(2)(ⅳ)

[とう道の点検・補修技術など]
A ひび割れ補修工法の一つである注入工法は、漏水量が少ない線状の漏水の場合に、漏水の道を直接止水剤でふさぐ方法である(正しい)。

B ひび割れ補修工法の一つである貼付け工法は、漏水量が少ない面状の漏水の場合に、漏水の道にエポキシ樹脂を繊維に含ませたマットを貼り付ける方法である(正しい)。

C 漏水によるコンクリートの破損は、漏水により鉄筋が発錆して、鉄筋の断面積が減少したり、鉄筋錆の膨張圧で発生する場合もある。さらに、コンクリートに有害な硫酸イオンなどの成分が漏水中に含まれているとコンクリートを広範囲に損傷させることもある(正しい)。

線路設備H22-2Q1(2)(ⅳ)

[アクセス系メタリック平衡対ケーブルの漏話など]
① メタリックケーブルにおける平衡対の構成方法は、一般に、心線使用効率、漏話特性などを考慮して2心線を撚り合わせた対を、さらに、対どうしで撚り合わせた星形DMカッドが用いられる。

② メタリックケーブル内の各対の2本の導線を撚ることにより漏話は軽減でき、隣接する対どうしで撚りピッチを変えると、撚りピッチを同一にした場合と比較して大きな軽減効果が得られる(正しい)。

③ 低周波(音声周波)におけるメタリックケーブルの漏話は、電磁結合静電結合による漏話が支配的となるため、静電結合電磁結合による漏話対策を考慮する必要はない。
・静電結合による漏話→特性インピーダンスに比例
 周波→特性インピーダンス高い→電結合による漏話が支配的(帝政ロシア支配
・電磁結合による漏話は、特性インピーダンスに反比例
 高周波→特性インピーダンス低い→電磁結合による漏話が支配的

④ メタリックケーブルを用いた伝送方式において、漏話雑音は、音声を中心としたアナログ信号を伝送する場合に発生する特有な雑音であり、デジタル信号を伝送する場合にも発生するには発生しない

2012年10月2日火曜日

線路設備H22-2Q3(2)(ⅱ)

[光ファイバケーブルの伸縮及びクリーピング現象について]
① 橋梁添架管路内に布設されたケーブルは、地下管路に布設されたケーブルと比較して大幅な温度変化を受け易いため、温度変化によるケーブルの伸縮対策としては、移動防止金物伸縮見合いのスラック(たるみ)を取り付ける方法が採られている。
・ケーブルの伸縮対策は、伸縮見合いのスラック。

② 橋梁添架管路内に布設されたケーブルの伸縮量は、ケーブルの種類、橋梁の形態、管路種別、温度変化幅などにより異なるが、実際に影響が現れるのは、一般に、橋長10[m]以上未満の橋梁といわれている。
・長いほど影響は現れやすい。例えば10%伸びるとすれば、100mで110m(10mの伸び)となり、1,000mで1,100m(100mの伸び)となる。

③ 橋梁上の車両通行により発生するクリーピング現象は、ケーブルが一方向に移動する現象である(正しい)。

④ クリーピング現象の発生状況は、車両の交通量、ケーブル種別などにより異なるが、クリーピングの対策としては、伸縮見合いのスラック移動防止金物をマンホール内のケーブルに挿入する方法が採られている。
・クリーピング(ケーブルの移動)に対しては、移動防止金物。

線路設備H22-2Q3(2)(ⅰ)

[光ファイバケーブルの外被補修など]
A 光ファイバケーブルの外被のみが損傷し、浸水していないことが明らかな場合、傷の大きさに拘らずによっては、ポリエチレンテープを融着した後、テーピングのみによる外被補修を適用する。
・融着時に発生する熱で、光ファイバ心線が劣化する場合があるため、テーピングのみで補修。

B 人力光ファイバケーブルけん引機で光ファイバケーブルを布設する場合は、光ファイバケーブルけん引機人力を用いて布設する場合と比較して、一般に、けん引作業が連続的で、かつ、過大な張力が加わらないため、光ファイバテーブル心線の引込み量が少なくなり、波打ち現象が発生しにくい。
・機械のほうが、人力よりも連続的かつ一定の張力で作業できる。

C 外被補修した光ファイバケーブルを撤去再利用するに当たっては、ケーブルけん引時に外被補修部分が損傷する場合があるため、外被補修部分は取り除く必要がある(正しい)。

線路設備H22-2Q1(2)(ⅲ)

[メタリックケーブルの構造及び特性について]
① 地下ケーブルと架空ケーブルでは、要求される伝送特性などが同一であるため、心線径は、0.4[mm]、0.65[mm]及び0.9[mm]の3種類に統一されているわけではない
・心線径は、その他、0.32[mm]や0.5[mm]等もある。

②メタリックケーブルの直流導体抵抗値は、導体の長さに比例し、心線径の2乗に反比例する。また、温度が高くなるほど直流導体抵抗値は低下する。

③ キツツキ、蛾の幼虫、リスなどの鳥虫獣による被害の防止対策に用いられる架空ケーブルとして、波付ステンレスラミネートテープで外被を補強・保護したHSケーブルがある。HSケーブルは、強風地域での外被亀裂(リングカット)に対する対策としても有効である(正しい)。
・HS(ハイステンレスシース)ケーブル


④ 架空ケーブルとしては、ケーブルと鋼撚り線が一体となった自己支持(SS)形ケーブルが施工面において優れていることから、広く用いられている。また、SS形ケーブルは、断面形状がひょうたん形であることから、強風によるダンシング現象の影響を受けるを抑制することができるため、強風地帯には不適も適している

線路設備H22-2Q1(2)(ⅱ)

[光ファイバ心線などの構造及び特性について]
A 光ファイバ心線は、一般に、1次被覆された光ファイバ素線をUV硬化型樹脂、ポリアミド樹脂などの2次被覆で被覆した構造を有している(正しい)。

B テープ形光ファイバ心線は、複数本の光ファイバ心線を整列し、UV硬化型樹脂でテープ状に一括被覆したもので、2心、4心、8心テープなどがあるが、融着接続により一括接続できる心線数は、最大4心ではないある
・24心まで一括接続できる融着接続機もある。

C 光ファイバ素線の1次被覆の主な役割は、光ファイバの表面の保護であるが、側圧が加わった際に発生するひずみの光ファイバへの影響を軽減させる緩衝効果もある(正しい)。

2012年10月1日月曜日

専門H21-2Q2(1)

[光ファイバにおける非線形光学現象について]
 光を固体に入射すると、光の電界がその固体を形成している個々の原子の中の電子を振動させ、あたかも入射した光が透過したようにそれと同じ周波数の光が放出される。しかし、高強度の光を入射すると電界の振幅と電子の振動振幅とが比例しなくなり、入射光の電界が正弦波のとき、電子の振動は正弦波からずれてしまう現象が生じ、異なる周波数成分を持つようになる。この現象は非線形光学効果といわれる。
 非線形光学効果は、単位面積当たりの光強度と相互作用長の積に影響され、断面積が小さく、全長が相互作用長となっている光ファイバにおいては顕著に表れる。
 光ファイバに高強度の光を入射すると、屈折率が光の電界の強度の2乗に比例して変化する現象が生ずる。この現象は光カー効果といわれ、入射された光自身が誘起した屈折率変化によって、光の位相が急激に変化する自己位相変調を生じ、この結果、短光パルスのスペクトルの広がりが生ずる。
 特に、波長多重伝送など大容量の光伝送において障害となる非線形光学効果として四光波混合といわれる現象がある。これは、異なる三つの波長の光が入射されたときに新たな波長の光が生ずる現象で、波長多重伝送では、特定の信号光に干渉して伝送品質の劣化を引き起こす。

専門H21-2Q4(2)(ⅳ)

[設備劣化とその対策など]
① 地下ケーブルのポリエチレン外被に生ずる環境応力亀裂(ESC:environmental stress cracking)は、一般に、ケーブルの円周方向に発生する。ESCの発生要因としては、高温、塩素イオンアセトン、アルコールなどが挙げられる。この対策としては、ケーブル布設時に外被に傷を付けないことがある。
・ESCは、アセトン、アルコールなどの物質の膨張圧力によってポリエチレン分子の結合力が破られて発生する。
・ESCを防ぐ方法としては、分子量の多いポリエチレンを使用する、ケーブル布設時に座屈を生じさせない、管路清掃を行いケーブル外被に傷が付かないようにする。

② 寒冷地において、ケーブル引き上げ点、橋梁添架などの管路が大気中に露出している箇所で管路内の溜水が凍結すると、体積膨張によりケーブルに過大な力が働き、傷や座屈が発生することがある。対策方法の一つとして、PEパイプを挿入することにより、凍結圧をPEパイプで吸収する方法がある(正しい)。
・PE(ポリエチレン)パイプ


③ 管路に布設されたケーブルが移動する原因として、車両通行に起因する振動がある。このケーブルが移動する現象は、ケーブルクリーピングダンシングといわれる。この対策として、機械的にケーブル移動を止める方法やケーブル移動量に見合ったケーブル余長を設ける方法などがある。

④ 架空ケーブル及び地下管路ケーブルのうち特に橋梁添架管路区間など、温度変化の激しい区間では、ケーブルの温度伸縮によりケーブル接続部が破損する場合がある。この対策として、ケーブルクロージャのケーブル挿入部に、ケーブルの伸縮を吸収するための伸縮見合い(のスラック)継手を設ける方法が採られている。
・スラックとは、たるみのことをいう。

専門H21-2Q4(2)(ⅲ)

[架空構造物の腐食など]
① 吊り線(アルミ防食鋼より線)とアースクランプの間に腐食生成物や異物が蓄積すると電気的接続が不完全になり、表面に付着した水分を介して電流パスが形成され、極となった吊り線が電解腐食により溶出し腐食が進行する。

② 架空構造物の金属材料は、工場や自動車から排出される多量の大気汚染物質により大気腐食が著しく促進される。例えば、亜硫酸ガス、二酸化窒素、塩素などの溶性ガス類は、金属表面上の水膜に溶け込んで腐食を促進する。

③ コンクリートポールは、中に含まれている水分が、温度が下がると凍結し、温度が上がると融解することが繰り返されると、表面上にちりめん状や亀甲状のひびや、縦ひび割れなどが生ずることがある(正しい)。

④ 鋼管柱では、張り紙防止シートや番号札の裏側にすきま腐食を起こすことがあり、この場合の補修方法としては、ポリウレタン系塗料及び酢酸ビニルニトリルゴム系接着剤を使用する、