零分散波長とは、光ファイバの材料分散を構造分散によって打ち消すような波長をいう。
【解説】 1.3 μm伝送用のシングル・モード光ファイバでは、1.3 μmの近傍で材料分散と構造分散が相殺して全分散が零となる。このような波長が零分散波長である。しかしながら、1.3 μm零分散光ファイバを用いた場合、ほぼ500Mbps以上の高速伝送においては、伝送損失の点から中継間隔を拡大できないことがある。こうしたことから、零分散波長を1.3 μmから1.55 μmにシフトして伝送損失が最小となる分散シフト光ファイバ(DSF: dispersion shift fiber)が開発されて、中継伝送路に用いられている。
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