心線対照技術とは、作業対象の心線を確実に特定するための技術をいい、光ファイバIDテスタが用いられる。
光ファイバIDテスタとは、光ファイバを曲げ部により湾曲させ、湾曲させた光ファイバから漏洩した270Hz変調の対照光を受光素子で検知し、該当心線を対照することができる測定機器である。
なお、対照光として、270Hz変調の光を用いているのは、心線対照光以外の光パワーの誤検出(例えば、通信光の漏洩光等の誤検出)を防止するためである。
また、対照光としては、通信光の波長よりも長波長の光を使用する。これは、曲げによる伝送損失は、長波長であるほどに大きくなる(対照光の漏洩量が多くなる)ことによる。
光ファイバの湾曲により、対照光を検知できるようになるものの、通信光の漏洩が増加してしまう。そこで、対照光の検出に寄与しない部分では、曲げ量を緩やかにすることで、通信光の漏洩(通信光に対する(IDテスタの挿入時による)挿入損失)を低減するようにしている。
この場合、対照光の漏洩も少なくなるため、Ge-PDに代えてInGaAs-PDの受光素子を用いることで、受光感度を向上させるようにしている。