[メタリックケーブルを用いたアナログ伝送系における雑音及びひずみの種類と特徴]
メタリックケーブルを用いたアナログ伝送系における雑音は、一般に、伝送系内部で発生する雑音と外部から侵入する雑音に分けられ、さらに、伝送系内部で発生する雑音は、信号を伝送していない場合でも存在する基本雑音と信号伝送に伴って発生する準漏話雑音とに分けることができる。
基本雑音は、通話の有無と無関係であることから、信号レベルの低いところで問題となり、一般に、大きな妨害になるものは、増幅器で発生する雑音で、主な成分の一つは、周波数に対して一様に分布している熱雑音である。
一方、伝送系の入力側に加えられた信号波形と出力側に現れる信号波形が異なる現象は、ひずみといわれる。
位相ひずみは、伝送系の位相量が周波数に対して比例関係にないため、すなわち、群伝搬時間が周波数により異なるために生ずるひずみであり、伝送品質に影響を及ぼす。
・波長の周波数が高いほどに、伝搬速度は速くなる→群伝搬時間は短くなる
また、非直線ひずみは、伝送系の入力と出力が比例関係にないために生ずるひずみであり、波形ひずみの原因となる。伝送路中の増幅器などの非直線ひずみによる高調波及び混変調波の発生は、雑音の原因となる。
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