2012年10月2日火曜日

線路設備H22-2Q3(2)(ⅱ)

[光ファイバケーブルの伸縮及びクリーピング現象について]
① 橋梁添架管路内に布設されたケーブルは、地下管路に布設されたケーブルと比較して大幅な温度変化を受け易いため、温度変化によるケーブルの伸縮対策としては、移動防止金物伸縮見合いのスラック(たるみ)を取り付ける方法が採られている。
・ケーブルの伸縮対策は、伸縮見合いのスラック。

② 橋梁添架管路内に布設されたケーブルの伸縮量は、ケーブルの種類、橋梁の形態、管路種別、温度変化幅などにより異なるが、実際に影響が現れるのは、一般に、橋長10[m]以上未満の橋梁といわれている。
・長いほど影響は現れやすい。例えば10%伸びるとすれば、100mで110m(10mの伸び)となり、1,000mで1,100m(100mの伸び)となる。

③ 橋梁上の車両通行により発生するクリーピング現象は、ケーブルが一方向に移動する現象である(正しい)。

④ クリーピング現象の発生状況は、車両の交通量、ケーブル種別などにより異なるが、クリーピングの対策としては、伸縮見合いのスラック移動防止金物をマンホール内のケーブルに挿入する方法が採られている。
・クリーピング(ケーブルの移動)に対しては、移動防止金物。

線路設備H22-2Q3(2)(ⅰ)

[光ファイバケーブルの外被補修など]
A 光ファイバケーブルの外被のみが損傷し、浸水していないことが明らかな場合、傷の大きさに拘らずによっては、ポリエチレンテープを融着した後、テーピングのみによる外被補修を適用する。
・融着時に発生する熱で、光ファイバ心線が劣化する場合があるため、テーピングのみで補修。

B 人力光ファイバケーブルけん引機で光ファイバケーブルを布設する場合は、光ファイバケーブルけん引機人力を用いて布設する場合と比較して、一般に、けん引作業が連続的で、かつ、過大な張力が加わらないため、光ファイバテーブル心線の引込み量が少なくなり、波打ち現象が発生しにくい。
・機械のほうが、人力よりも連続的かつ一定の張力で作業できる。

C 外被補修した光ファイバケーブルを撤去再利用するに当たっては、ケーブルけん引時に外被補修部分が損傷する場合があるため、外被補修部分は取り除く必要がある(正しい)。

線路設備H22-2Q1(2)(ⅲ)

[メタリックケーブルの構造及び特性について]
① 地下ケーブルと架空ケーブルでは、要求される伝送特性などが同一であるため、心線径は、0.4[mm]、0.65[mm]及び0.9[mm]の3種類に統一されているわけではない
・心線径は、その他、0.32[mm]や0.5[mm]等もある。

②メタリックケーブルの直流導体抵抗値は、導体の長さに比例し、心線径の2乗に反比例する。また、温度が高くなるほど直流導体抵抗値は低下する。

③ キツツキ、蛾の幼虫、リスなどの鳥虫獣による被害の防止対策に用いられる架空ケーブルとして、波付ステンレスラミネートテープで外被を補強・保護したHSケーブルがある。HSケーブルは、強風地域での外被亀裂(リングカット)に対する対策としても有効である(正しい)。
・HS(ハイステンレスシース)ケーブル


④ 架空ケーブルとしては、ケーブルと鋼撚り線が一体となった自己支持(SS)形ケーブルが施工面において優れていることから、広く用いられている。また、SS形ケーブルは、断面形状がひょうたん形であることから、強風によるダンシング現象の影響を受けるを抑制することができるため、強風地帯には不適も適している

線路設備H22-2Q1(2)(ⅱ)

[光ファイバ心線などの構造及び特性について]
A 光ファイバ心線は、一般に、1次被覆された光ファイバ素線をUV硬化型樹脂、ポリアミド樹脂などの2次被覆で被覆した構造を有している(正しい)。

B テープ形光ファイバ心線は、複数本の光ファイバ心線を整列し、UV硬化型樹脂でテープ状に一括被覆したもので、2心、4心、8心テープなどがあるが、融着接続により一括接続できる心線数は、最大4心ではないある
・24心まで一括接続できる融着接続機もある。

C 光ファイバ素線の1次被覆の主な役割は、光ファイバの表面の保護であるが、側圧が加わった際に発生するひずみの光ファイバへの影響を軽減させる緩衝効果もある(正しい)。