2012年9月2日日曜日

線路設備H21-1Q2(1)

[放送波などによる通信回線及び通信機器への影響とその対策]

 通信回線や通信機器の近傍に、出力の大きい中波放送設備などがあると、放送波が直接通信機器へ侵入することや、架空ケーブル、引込線、屋内線がアンテナとなって通信線へ電流が流れ通信機器へ侵入することがある。
 通信機器へ直接侵入する電波や、通信線から通信機器へ侵入する電流が大きい場合には、雑音が生じたり、画像の乱れ、通信機器の誤作動や故障が発生することがあり、これらの原因となる電波、電流などをノイズという。ノイズの原因は放送波のほかに、インバータ制御を用いた家庭電器製品、携帯電話や無線LANなどがある。
 ノイズ対策には、中波放送などの通信機器への侵入に対して、ノイズの発生源、周波数及び侵入経路を特定し、簡便な方法としてコンデンサを挿入して誘導成分を大地に逃がす方法があり、ISDN回線やADSL回線に対しては、フィルタを挿入する方法がある。

・インバータとは、直流を交流に変換する回路をいう。